清貧おやじ
世の中、金のかかる事ばかり...
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「死体を買う男」 歌野晶午
死体を買う男
歌野晶午 1995年作

死体を買う男


凄いタイトルですが、内容はそんなに凄くありません。
凄いのは登場人物です。
なんと、江戸川乱歩萩原朔太郎が登場し、
事件の謎に挑みます。

おどろおどろしい雰囲気、ねちねちとした文体、
著者の乱歩へのオマージュがてんこ盛りです。

作中作の形式を取っており、これは面白いかも、
と期待しましたが、チョット期待はずれ。

文体や構成にしても著者の力量には感服しますが、
策士策に溺れる、といった感じ。

もっと面白くできたと思います。

て、言うのは簡単だよなぁ。


★★★☆☆



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テーマ:ミステリ - ジャンル:小説・文学

「倒錯のロンド」 折原一
倒錯のロンド
折原一 1989年作

倒錯のロンド

小説のタイトルにある「ロンド」とは、同じ旋律(主題)が、異なる旋律を挟みながら何度も繰り返される楽曲の形式のことである。
では「倒錯」とは?
調べてみると、
さかさになること。また、さかさにすること。特に、本能や感情などが、本来のものと正反対の形をとって現れること。
「―した愛情」「―的な快楽」
とある。
本作は、まさにタイトルどおり、倒錯がリフレインする、かなり凝った作品でした。

物語は、推理作家を目指す男が執筆した応募作が盗まれ、その原稿を拾った男が作品を盗作して賞を受賞してしまう。落胆した男は復讐に燃え、原作者と盗作者との緊迫した駆け引きが始まる。
果たしてその結末は?といった内容なのですが...
この小説自体が、著者が江戸川乱歩賞に応募し、落選した実体験が書かれている「作中作」の形式で書かれているので、よけいにややこしいです。
最後の方は、今、自分が読んでいるのは誰が書いた小説なのか、
物語がいつ終わったのか、分からなくなってきます。
ご丁寧に「エピローグ」では現実まで書かれていて、
さらに読者を混乱させます。

この小説は、好き嫌いが分かれと思います。
最後の方は少々「悪ふざけ」ぽくなっています。
受賞を逃したのも分かるような気がします。
こういった、作家の「悪ふざけ」ぽい悪あがきが、
審査員の心証を悪くしたのではないでしょうか?

しかし、作品としてはよく出来ています。
これぞ「叙述ミステリー」といった感じです。
頭が良くないと、こういった小説は書けません。


★★★★☆


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「迷路館の殺人」 綾辻行人
綾辻行人の「館シリーズ」の第3作目で、1988年の作品。

迷路館の殺人1

作中にある「迷路館」の平面図が、目に留まり購入した1冊。
この作品は、小説の中で、さらに別の小説が展開するという「作中作」の形態をとっている。
しかも、この作品では登場人物が推理作家のため、その中にも幾つも小説があるという、二重、三重に非常に凝った構成になっている。
作中小説の凝り方も徹底している。表紙、目次に始まり、あとがき、架空の出版社の欄まであり、定価まで記載されている。当の出版社も、あまりにも紛らわしいと思ったのか、小さく(この頁は乱丁ではありません)と書かれていたのには苦笑させられる。
せっかくなので、あらすじは作中作の裏表紙を紹介しておこう。

『複雑な迷路をその懐に抱く地下の館「迷路館」。集まった四人の推理作家たちが、この館を舞台に小説を書き始めた時、惨劇の幕は切って落とされた!密室と化した館の中で起こる連続殺人。真犯人は誰か?・・・戦慄の大トリック!驚愕の結末!比類なきこの香気!』

迷路館の殺人2

著者の推理小説に対する愛情が、ひしひしと伝わって来る作品です。
館の平面図を見ても解るように、社会派ミステリーとは程遠い、非現実的な設定ですが、謎解を純粋に楽しみたいという人にはお勧めです。
正直言って、今回のトリック自体はアンフェアです。
しかし、作品自体はフェアに作ってあり、そのトリックを見破った読者をも楽しませてくれる趣向も凝らしてあるので、最後まで楽しませてくれます。
なによりも「迷路館」の平面図を見直したり、作者に騙されないように登場人物の台詞を読み返したりする楽しみ、ワクワク感は、推理ファンにはたまらないものがあると思います。
しかし、あまりにも凝りすぎた分、後味の悪さは若干残ります。
読んだ人は分かると思いますが、原作通りには絶対、映画化は無理な作品です。
著者の前作である「十角館の殺人」を読んでみたくなります。


★★★☆☆


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