清貧おやじ
世の中、金のかかる事ばかり...
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「ロートレック荘事件」 筒井康隆
ロートレック荘事件
筒井康隆 1990年作品

ロートレック荘事件

短い小説なのに、物凄く読むのに時間がかかった。
読み始めてすぐ感じる違和感。
今、喋っている人物は誰なのか?
分からなくなってきた。
ははぁぁん、これは「叙述トリック」だな。
だまされないぞ!
読者は何度も読み返す事になるだろう。
そして連続殺人事件が始まる。
読者は違和感と戦いながら読み進めることになるのだが、
多分、途中で根負けして最後まで読み進めてしまうだろう。

はっきり言って、この小説は推理小説としてはアンフェアです。
ロートレック荘の平面図までは良いが、そこに部屋割りの人物名が記入されているは、明らかに虚偽の事柄を読者に暗示している事になってしまうのではないだろうか?
しかし、ここにこそ著者の恐るべき罠が隠されている!
ある意味、ぎりぎりセーフなのだが、どうも納得がいかない。
なにはともあれ、最初から最後まで一言一句たりとも矛盾なく文章を創り上げた著者の執念深さには感服してしまう。

小説を読み終えて、最初は、この小説はSF作家ならではの推理小説に対するパロディなのかなとも思ったが、著者の本当の目的は他のところにある様な気がした。
上手く表現できませんが、人が無意識に感じてしまう「差別意識」という先入観を、人に知らしめたかったのではないでしょうか。

それにしても、短いけれど、疲れる小説でした。


★★★☆☆


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テーマ:推理小説・ミステリー - ジャンル:本・雑誌

「アルジャーノンに花束を」 ダニエル・キイス
「アルジャーノンに花束を」
ダニエル・キイス 1966年作

アルジャーノンに花束を

買うつもりではなかったが、本屋でたまたま目についたので、これも何かの巡り合わせと思い、買って読んでみた。
よく「泣ける本ランキング」で紹介されているので題名は知っていましたが、内容までは知りませんでした。

なかなか良く出来ていた。40年も前の作品とは思えない。
もっと早くこの本と出会っていたら、私の人生も少しは変わっていたかも知れません。
私は、「よおっし、泣くぞ!」と、泣く準備をして読んだのですが、
残念ながら、涙は出てこなかったです。
なぜだろう?

人間は平等ではない。
障害がある人、貧乏な人、頭の悪い人、ブサイクな人、背の低い人、足の臭い人...。
どうしても比べてしまう。
上をみたらきりがない。しかし、一番下はイヤだ。
アイツよりはマシかな?って無意識にランク付けしているのです。
自分より劣っている人がいると安心です。
そして思わずソイツに言ってしまいます。
「お前、バカだなぁ」

バカがいる世界は心が安らぎます。
バカは人に癒しを与えます。
しかし、バカだって人間です。

努力しても報われないことも沢山あります。
障害者を哀れみの目で見るのは差別だろうか?
それは所詮、他人事だからかもしれません。

人は一人では生きていけません。
威張ったり、貶したりしてはいけません。
誰にも相手にされず、周りの人に嫌われながら生きていくのは辛いです。
バカにしてたヤツにバカにされるのは、一番辛いです。

バカは自分なのかもしれません。

幸福な人生とは何だろうか?
そして、真のやさしさとは?

いろいろな事を考えさせてくれる、素晴らしい作品でした。


「金や物を与える人間は大勢いますが、

時間と愛情を与える人間は数少ないのです。」



この本は売らずにとっておこう。


★★★★★


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「お伽の国の社会人」 尾辻克彦
むかしむかし、あるところに、UFOが住んでいました。UFOは朝起きると、山へ芝刈りに、午後になると川へ洗濯に出かけます。だからUFOは忙しくて大変です...。
これは尾辻克彦の「お伽の国の社会人」という短編集の一編の冒頭の部分である。25年以上前に買った本だが、時々読み返すことがある。
どの話しも全て、むかしむかし、あるところに...で始まる「お伽話」なのだが、住んでいるのが、「お爺さんとお婆さん」では無く、「神様」だったり「消しゴム」だったり「病気」だったり、とんでもないものばかりである。
この「お伽の国」の登場者は皆、必死で生きている。不条理だと分かっている仕事を、来る日も、来る日もクタクタになりながらもこなしている。だって立派な社会人なのだから。
お伽の国の社会人1  お伽の国の社会人2
 そして、やっと洗濯が終わったUFOは言いました。もう朝が近いのです。また今日も徹夜のあとの芝刈りだ。まったく水を飲むヒマもありません。こんなことでいいのでしょうか。「ベントラ、ベントラ...」山の中腹では、人々がまたUFOに救いを求めています。
UFOはもう嫌になっていまいました。

 

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私服だらけの中居正広増刊号~輝いて~

かみさんが「私服だらけの中居正広増刊号~輝いて~」を買ってきた。
立ち読み出来ないように、ビニ本になっていた。中居君が37歳だから370円のお手頃価格なのだそうだ。
もちろん私は、中居君のファンではない。
中居君の本1  中居君の本2  
 内容は、「笑っていいとも!」出演時の中居君の私服姿を2年間分、掲載した写真集だった。
アイドルなのでそれなりにかっこいいのだが、驚かされたのは2年間、同じ服だったことがほとんど無いことだ。さすがアイドル、なんという衣装持ちだ。これだけの衣装を収納するのは、さぞ大変だろう。
あと、写真の合間に中居君が書いた絵が載っていて、これがまた驚くほど下手で笑える。小学生でも、もっと上手く書くだろう、正に幼稚園レベル。中でも、特に気に入ったのは「パンダ」。ある意味、すごい発想力と言える。
まぁ、そういったところも含めて、ファンにはたまらないものだろうと思う。
結果、イイ男は、どんな服を着ても、どんな絵を書こうがイイということだ。イイなぁ~。



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「黒後家蜘蛛の会」 アイザック・アシモフ

アイザック・アシモフの「黒後家蜘蛛の会」を知ったのはNHKのラジオドラマでだった。
もう25年ぐらい前のことである。
ヘンリーの役を「久米明」がやっていたのを鮮明に覚えている。他の配役も「納谷悟朗」や「野沢那智 」等のそうそうたるメンバーだった。第1話を聞いて、その面白さに打たれ、カセットテープに録音して、何度も聞いたことも思い出す。
内容は、いわゆる「安楽椅子探偵」ものの短編なのだが、決して殺人事件が起こるわけでもない。ホスト役のメンバーが呼んだゲストが持ち込んだ謎を、その会話を聞いていただけの給仕が、最後に真相を言い当てるという単純なものだ。
黒後家蜘蛛の会1  黒後家蜘蛛の会2 
教養のあるメンバーが専門知識を生かして解明しようとして、行き詰まった謎を、一介の給仕がズバリ、しかも、さりげなく言い当てるという痛快さは、とても新鮮で、他の類をみない。
毎回持ち込まれる謎も、SF作家で博学のアシモフならではのもので、文学、数学、化学、天文学等、多岐にわたっており、毎回興味深いものばかりである。
今読んでも十分面白いと思う。



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「私の夢日記」 横尾忠則

大学時代に買った本に横尾忠則の「私の夢日記」という本がある。
大学時代は演劇にハマっていたので横尾忠則のことは、寺山修司の「天井棧敷」のポスターを描いた人 だと言う事ぐらいは知っていたが、詳しくは知らなかった。勿論「夢日記」なんてモノがあるなんて、それまで知らなかった。本は、読んでみると挿絵もあり、大変興味深い内容だった。
その頃私は何故か夜眠れず、やっと寝むれたかと思えば、変な夢ばかり見ていた。そのな時、この本と出会った。そうか!変な夢ばかり見るのなら、その事を日記に書けば面白いぞ!
私の夢日記1  私の夢日記2
 夢というのは本当に面白い。正気では絶対考えつかないストーリー展開になる事がある。夏目漱石の「夢十夜」の様な文学性の高いモノを書くことは出来ないが、横尾さんの書いた様な「夢日記」なら私でも書く事が出来る。別に人に見せる訳でも無いし。
それから「夢日記」を付ける事にした。さすがに就職すると仕事が忙しくなり付ける事が出来なくなったが、大学を卒業するまではよく「夢日記」を付けた。
最初は上手く夢を記憶する事が出来ず苦労した。夢というのは目覚めてすぐメモしておかないと、5分も経ったらすぐ忘れてしまう。そのメモを頼りに夜、日記として付けるのだ。風景描写まで書くと、かなり時間の掛かる作業である。
不景気で仕事も暇だから、また「夢日記」でも付けてみようかなぁ~。

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